1Q84 book1
1Q84 book1
最大の関門
1Q84の最大の関門は分厚さです。
ハードカバーだと本格的な攻略本くらいの分厚さです。それが三冊。文庫本だと大きいファミチキくらいの分厚さ。それが六冊。
ファンには堪りませんが始めて読む方には抵抗しかないです。
見た目だけだとプルーストの失われたときを求めてや三国志を一から読むのとさほど変わらないハードルの高さでしょう。
でも大丈夫です。なぜならどこから読んでも面白いので。
トム・コリンズ
僕はbook1の11章だけ読んでる回数が多いです。二十二歳の頃にバーで11章を読み、トム・コリンズを頼みました。そのときのドキドキを今でも思い出します。
トム・コリンズには恥ずかしい思い出があります。
オールド・トム・ジンというジンを使って作るからトム・コリンズという名前が付いてるのですが、そんなこと知らない僕はある日バーテンダーのお兄さんにそのことを教えて頂くまで何が入ってるかも知らずに飲んでました。
お酒に詳しいフリして…。
お酒に詳しくありません。
大好きです。
あらすじ
青豆はある仕事をする為に目的地へ向かう途中で渋滞に巻き込まれる。
渋滞に巻き込まれたタクシーの中から少しずつ不可解な出来事が起こるようになる。
かつて唯一の友だった女性との別れ、幼い頃に別れた家族のこと、仕事の依頼主、過去一度だけ恋をした相手、そして新たな友。青豆の過去と現在が語られる。
ある日の晩、青豆が見上げた空には二つの月ご浮かんでいた。
天吾は編集者の小松から依頼をされる。
それはある少女が応募してきた空気さなぎという小説の内容の手直しだった。天吾は空気さなぎに強く惹かれ、依頼を引き受ける。
その小説の中では二つの月が浮かんでいた。
冒頭文
ここは見世物の世界何からなにまでつくりもの
でも私を信じてくれたなら
すべてが本物になる
冒頭文と作中の繋がりが濃いです。
カッコいいのを置いているだけではありません。
大好きな比喩
僕が村上春樹の比喩の中で特にお気に入りなのが悪魔の汗みたいな珈琲です。どの作品か分かる方いますか?
今回も悪魔が珈琲に…。
最後に
物語の良い所はどこかで思い出と結びついていて、それが読み返す度に思い出せることだと僕は思います。
この先、読み返したときに沢山の思い出と結びついていてほしいです。
お願い
読んだことがある方は簡単なコメントを下さい。色んな意見が聞けると嬉しいです。
rikichan